里親さんインタビュー記事「養育家庭(里親)として」

 子どもが欲しい。親になりたいと思い「養子縁組里親」を希望していました。

 「養育家庭」は、(1)子どもは自分たちの戸籍には、入らない(注1)

(2)養育期間が決まっている実親家庭に戻れるまでまたは18歳(注2)と説明を受けた当初は、「子どもと離れるのは寂しい」と思いました。

しかし、子どもは永遠にそばにいるわけではなく、進学、就職、結婚等と色んな形で巣立つものです。

養育家庭も養子縁組も自分のもとから成長した子どもを思う気持ちは同じであり、「養育期間の終了」が「縁の終了」ではないと思います。

また、将来子どもが結婚すれば、実子であってもずっと自分たちの戸籍に入っているとは限りません。

そう考えると、戸籍へのこだわりもなくなりました。

 養育をしていると、自分が親になれたことに喜びを感じますが、それ以上に子どもが笑顔でいてくれることに喜びを感じます。

養育家庭では、子どもが実親と交流がある場合や、状況が整ったら家庭へ戻ることもあります。

寂しくないと言えば嘘になりますが、実親の元で暮らせるというのは、本来子どもにとって、なによりも嬉しいことだと思います。

そう考えられるようになると、寂しいのではなく一緒に喜ぶ気持ちを持てるようになりました。

「戸籍が同じ」「一緒に暮らす」を超えて、子どもを見守ったり、支えたりできることが養育家庭としての喜びです。

実親から養育のバトンを受け取り、子どもと一緒に伴走していくという意識でいます。

(注1)住民票には縁故者と記載されます。

(注2)お子さんの状況によって異なる場合があります。